
着物サイズの選び方|身丈・裄丈・身幅の測り方と目安を初心者向けに解説
着物のサイズで最初に見るのは、身丈(みたけ)・裄丈(ゆきたけ)・身幅(みはば)です。身長だけで選ぶのではなく、この三つを手持ちの着やすい一枚と比べると、通販でも候補を絞りやすくなります。
迷ったときは、裄丈、身幅、身丈の順に確認しましょう。おはしょりで調整できる身丈に対し、裄丈と身幅は着姿や動きやすさに影響しやすいためです。
結論|購入前は「測る・比べる・絞り込む」
1. 手持ちの着やすい着物を一枚、平らに置いて寸法を控える
2. 気になる商品の身丈・裄丈・前幅・後幅と比べる
3. 近い寸法の品を一覧ページで絞り込み、状態と素材を確認する
体型、補正、着付けの好みで合う範囲は変わります。この記事の数字は候補を絞るための目安です。初めての一枚や礼装は、少しでも不安があれば着付けの先生や販売元に相談してください。
実物で学ぶ|全景で見る着物の寸法

商品写真では、着物の全体像を見ながら、身丈・裄丈・身幅の数値を確認します。全景の印象が好みでも、袖が短すぎる、身幅が足りないと感じると、着る機会が減ってしまうことがあります。

寄りの写真では、袖口・衿・裾の状態も見ます。中古着物は寸法が合っていても、状態への感じ方が人によって違うため、全景と細部の両方を確認するのが大切です。
身丈|おはしょりを作れる長さかを見る
身丈は、肩山から裾までの長さです。女性用着物は、身長に近い身丈を出発点にします。

身長から選ぶ身丈の目安
- 普段着の小紋・紬・木綿など:身長からマイナス7cmからプラス5cm
- 礼装・準礼装:身長からマイナス3cmからプラス5cm
- 女性用浴衣:身長からマイナス10cmからプラス5cm
- 女性用長襦袢:身長からマイナス34cmからマイナス30cm
たとえば身長160cmなら、普段着は153cmから165cm、礼装は157cmから165cmが一つの目安です。礼装では、おはしょりを整えられることを重視して、短すぎない身丈を選びます。
おはしょりで調整できる範囲がある
女性の着付けでは、余った丈を腰の位置で折り上げて「おはしょり」を作ります。そのため、身丈は多少の差を調整できる場合があります。

ただし短い身丈ほど、おはしょりに使える長さは少なくなります。気軽な普段着と、入学式・結婚式などの改まった席では、同じ身長でも選び方を少し変えましょう。
裄丈|首の付け根から手首までの長さ
裄丈は、背中の首の付け根から肩を通り、手首のくるぶしまでの長さです。商品ページでは「裄丈」または「裄」と表記されます。

自分の裄丈を測るときのコツ
腕をやや斜め下へ、自然に45度ほど開いて測ります。腕を真横に伸ばしたまま測るより、普段の着姿に近い長さを確認しやすくなります。一人で測る場合は、首の付け根から肩まで、肩から手首までを分けて測り、足す方法もあります。
裄丈が短いと手首が出やすく、長すぎると手元がもたついて見えることがあります。礼装では少し長めを好む方もいますが、まずは手持ちの着物との比較が確実です。
身幅|前幅と後幅から腰まわりを確認する
身幅は、前幅と後幅から考えます。身幅が小さすぎると前がはだけやすく、大きすぎると布が余って歩きにくいと感じることがあります。

ヒップ寸法の目安にする計算式
商品ページの前幅・後幅から、次の式で一つの目安を出せます。
前幅 + 後幅 x 2 + 13cm = 目安となるヒップ寸法
たとえば前幅24cm、後幅28cmなら、24 + 28 x 2 + 13で、およそ93cmです。ただし補正や着付けの好みで変わるため、数字だけで決めず、手持ちの着物との比較を優先してください。
着物の種類・着る場面でも身丈の考え方は変わる
小紋、紬、木綿、麻、ウール、デニムなどの普段着は、少し短めのおはしょりも楽しめます。一方、黒留袖・色留袖・振袖・訪問着などの礼装は、きちんとおはしょりを整えられる長さを選ぶと安心です。
色無地・付下げ・江戸小紋は、改まった席に着るなら礼装側の目安、食事や観劇などのお出かけなら普段着側の目安を参考にしてください。最終的には紋、帯、会場の案内も合わせて考えます。
男物・長襦袢・羽織物は別の基準で考える
男物はおはしょりを作らない対丈で着るため、女性用着物と身丈の考え方が違います。長襦袢は、着物から出ないよう身丈だけでなく裄丈と袖丈も確認します。
羽織、道行、道中着、和装コートなどは、身長から身丈を換算するより、まず裄丈が合うかを見ましょう。丈は好みや着こなしによって選びやすい部分です。
糸千花ワンポイント|サイズ表記だけで決めない
同じMサイズでも、身丈・裄丈・前幅・後幅は品ごとに違います。サイズ記号を入り口にしつつ、必ず実寸を確認してください。
特にリサイクル着物は、一点ずつ寸法も状態も異なります。商品写真、寸法、素材、衿の形、状態説明を合わせて見ることで、納得して選びやすくなります。
商品ページの身丈・裄丈・前幅・後幅を見比べ、判断に迷う寸法は商品番号を添えて購入前にご相談ください。
見分けるときのチェックポイント
- 身丈、裄丈、前幅、後幅を手持ちの着物と比べる
- 礼装か普段着か、着る場面を先に決める
- 袷・単衣・薄物など、着る季節を確認する
- 中古品は衿、袖口、裾、胴裏の状態も確認する
- 写真だけで分からない寸法や状態は購入前に確認する
よくある勘違い
身丈が身長と同じでなければ着られない?
必ずしも同じである必要はありません。女性用着物はおはしょりで調整できる場合があるため、着物の種類と場面に合う範囲で考えます。
裄丈が少し短くても問題ない?
普段着では好みとして短めを楽しむこともありますが、短すぎると手首が目立ちやすくなります。特に礼装は、手持ちの着やすい寸法に近いものを選ぶと安心です。
身幅は着付けだけで調整できる?
多少の差は着付けで工夫できることがあります。ただし極端に狭い・広い場合は、着姿や歩きやすさに影響するため、最初から近い寸法を選ぶのがおすすめです。
今日覚えるポイント
- 着物のサイズは身丈・裄丈・身幅で確認する
- 最初は手持ちの着やすい一枚と実寸を比べる
- 身丈はおはしょりで調整できる場合がある
- 裄丈と身幅は着姿・動きやすさに影響しやすい
- サイズ記号ではなく、商品ごとの実寸と状態を見る
よくある質問
身長160cmですが、どの身丈を選べばよいですか?
普段着なら153cmから165cm、礼装なら157cmから165cmが一つの目安です。裄丈と身幅、着付けの好みも合わせて確認してください。
着物の寸法は、どこで確認できますか?
商品ページの身丈・裄丈・前幅・後幅をご確認ください。手持ちの着物を平らに置いて同じ箇所を測ると、比較しやすくなります。
サイズが少し違う着物は、仕立て直せますか?
縫い込みや生地の状態によっては、裄出し・身幅出しなどができる場合があります。希望する直しが可能かは、和裁士や悉皆店へ相談してください。
身丈が短い・長い、裄が足りない、前が重なりにくいと感じる方は、着物のサイズが合わないときの確認と対処もご覧ください。着付けで試せることと、お直しを相談する条件を紹介しています。
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糸千花の和装事典について
糸千花の和装事典は、中古着物を実際に見ながら積み重ねてきた視点で、着物を始めたばかりの方にも分かりやすくお伝えする読みものです。名前や見た目だけでは断定しにくい品があることも大切にしながら、着物選びと着る楽しみの両方に役立つ情報をお届けします。






































